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《白旗新聞》情と戦った官僚政治家・若槻礼次郎の一面 [校内新聞]

1.はじめに(初めてご覧になる方へ)

 このページ(以下、降旗学園)は、日経BP社のサイトのコラム・降旗学『シネマde青春』(NBonline)をきっかけに生まれたページです。降旗学園の校長は、コラム著者である降旗学氏(以下、校長先生)ですが、サイト運営はけえ校長代理閣下(以下、けえ校長代理閣下。なお、「K」「ke_co_ltd」などの複数の表記が存在します)の管理下にあるという個人的な認識のもとで本稿を執筆しています。

本来ならば校長先生に敬意を表して、校長先生が前掲コラム等でうみだされた表現などを使うべきかもしれません。ただ、当サイトはけえ校長代理閣下が管理・運営されている空間であるという場を考慮して、校長先生がコラムでうみだされた造語・新語等は用いないように心がけています。理由は簡単です。辞書に掲載されていないからです。”NBonline”で掲載されている校長先生のコラム『デキルヤツノ条件』『シネマde青春』をご覧になれば校長先生による新語の意味を理解することもできますが。

 冒頭から校長先生に叛旗を翻すような発言をした上に、本稿の内容も校長先生の発言内容に触発された反論記事と解することも可能です。ただ、筆者には校長先生にその矛先を向ける意図はありません。矛先を向ける意図があるならば長文を綴るのではなく、短い言葉で煽情的なキャッチフレーズで訴えかけるでしょう。ここは「降旗学園」という学校の体裁をとっていますので、「安田講堂を占拠・死守せよ!」という言葉で十分です。校長先生による初めての投稿記事には「学園視察」という言葉を使われています(2009年4月10日付け)。「校長室」というページでご覧いただけますが、逆に言えば「校長先生は『校長室』におられるのではなく、『校長室』にて執務をとられているのは、けえ校長代理閣下である」ということになります。ですから、「校長室」を占拠するのは誤りだといわざるをえません(笑)。

 ところで「安田講堂」という言葉を使いましたが、「安田講堂」と縁の深い人物は、本稿で焦点をあてた若槻礼次郎にも少しばかりかかわってくる人物です。若槻礼次郎という人物に多面的な視点をあてようとすれば、この人物にも焦点をあてるべきであることは承知していますが、あえて割愛しました。

 ちなみに、降旗学園で校長先生に叛旗をひるがえすならば「安田講堂」という言葉でなくてはなりません。「富士講堂」「光講堂」「みずほ講堂」「明治安田講堂」「ジャパン講堂」「芙蓉講堂」ではいけないのです。「安田講堂」に政治的な意味をこめることも可能です。もっとも、筆者自身は「安田講堂」を舞台にした事件を同時代人として経験しているわけではないですし、現時点で出されている政治的評価等に関しては言及する意図をもちあわせていないことをおことわりしておきます。

2.情との戦い(政治編)

政策の運用と密接に関わる高級官僚の人事権は、政治家にゆだねるべきであるという議論があります。今日では高い頻度で散見される論旨ではありますが、このような人事制度のあり方はかつて若槻らが戦前期に改善した制度でもあるのです。学術的な厳密性・正確性については異論・反論等があろうかと思います。少なくとも執筆者である筆者は、本稿の弱点をいくつも握っています(笑)。題名に「一面」という一言をいれたのもこのためです。コメント欄を通してツッコミをいれていただければ、当ページをご覧になる方の参考になるかと思われます。

さて、大蔵省の官僚から政治家に転身した若槻礼次郎。官僚の幹部人事権を事実上掌握できたにもかかわらず、政権の重要ポストをえた後に自らその権限を放棄します。若槻が内務大臣に就任した当時、自身や政党の思惑で全国各地の知事などをいれかえることも可能でした。「知事は官僚なのか」という疑問を抱かれる方もおられるかと思いますが、当時は「『知事は官僚である』とする制度運営がされていた」としておきます。内務省とは、現在の厚生労働省・警察庁・総務省などを合体させたような巨大な役所です。第二次世界大戦終了後の一連の政策の過程で解体されました。

 若槻自身も政党に身を置く立場から、自身の政党に都合のように官僚人事を動かすことが党内からも期待されたことがうかがわれますが、あえてこの権限を封印しました。政権を握った政党の意向によって恣意的な政策運営は望ましくないという観点から「対立政党の息のかかった人物であっても人事権を行使しない」という選択をしました。付言しておきますが、本稿では当時の政党名は割愛しています。政党名が時期によって変わってしまうため、若槻自身の所属する政党か対立する政党かという観点で執筆しています。

 ところで、内務大臣時代の若槻の業績としては、財産の有無にかかわらず普通選挙の法整備を断行したということがあげられます。若槻礼次郎の自伝『古風庵回顧録』を読むと、普通選挙の法整備は難問だったことがうかがわれます。当時は、明治維新に功績のあった人物などを中心にして組織される枢密院が、内閣の組閣をはじめとするに強大な発言力をもっていました。枢密院の面々は「普通選挙」には反対の姿勢がかたく、若槻らを悩ませました。

たとえば枢密院では「学生に選挙権を与えるのには賛成できない」という意見がありましたが、若槻は中国・清の時代に編纂された『康煕字典』漢字辞書を通じて原案の「救助」という言葉を「救恤」に置き換えることで枢密院の説得にあたり、これに成功します。もっとも、貴族院(当時)では「救助」という言葉に戻されましたが、法律の文言に一言を加えることで若槻の当初の考えを反映させることに成功します。これら一連の経緯を今日風の価値観にもとづいて表現すれば「法律の文言を弄した」ということになるかもしれません。

ちなみに、「普通選挙」といえば歴史の時間などで「治安維持法」とセットで暗記するようにされた方も少なくないと思います。ただ、「治安維持法」に関しては若槻が内務大臣に就任する以前から検討されていた案件でした。いわば若槻の対立政党等が政権を掌握していた時期から内務省内で検討されてきた事案であり、「普通選挙」と「治安維持法」には直接的な因果関係がないと若槻はその自伝の中で書いています。裏をかえせば、政策の連続性・安定性を重視した若槻らしい発想に基づいた行動だといえないでしょうか。

法律の制定・運用に関して若槻の行動は、法律に明記されたことを実践するという価値観が自伝の中にはほかにも登場します。代表的な例が「朴烈事件」「松島事件」と呼ばれる事件です。前者は当時の日本の朝鮮半島をめぐる統治体制、後者は遊郭をめぐる認識も掘り下げないといけない事件ですが、これらに言及しようとするとそれだけで「新聞部の記事」が一本どころではすまないことになりますので事件名だけ記載しておきます。

3.情との戦い(経済編)

 山崎豊子『華麗なる一族』に原作本またはテレビドラマでふれた方はおられるでしょうか。『華麗なる一族』は、神戸を本拠に置く万俵家の当主がオーナー経営を行う「阪神銀行」と、その長男で実質的な経営権を掌握しているグループ企業である製鉄会社を舞台にした物語です。

 同作品は大阪万博(1970年、昭和45年)を数年後に控えた関西を中心に描かれています。それと同時に時期的には金融行政の一つの転換点であったという時代背景があります。長男・鉄平は、通産大臣経験者でもあり情の深い岳父の強い援護射撃をえて通産省(今日の経済産業省)の許認可を獲得します。一方の父は長男・鉄平に対して情実をはさまずに「銀行家」として振舞います。

万俵家一族をめぐる物語である『華麗なる一族』の中では、「親子の情実を通った血の通った融資」や「銀行の思惑に左右されない事業会社のあり方」といった観点から一つのテーマが形成されています。いわば、これらのような価値観に基づいた融資姿勢が人間らしいという問いかけをしている作品でもあります。しかし、情実の伴わない融資姿勢に関連する法令に関しては、制度面からは若槻内閣が倒れるきっかけとなった昭和金融恐慌での教訓が反映された結果でもあります。

若槻の生まれた時期に「銀行」などがうまれました。今でこそ「銀行による『貸し渋り』『貸しはがし』」や「銀行の優越的地位の濫用(乱用)」などが問題になっていますが、若槻の生きた時代と今日とでは、銀行と融資先の事業会社との力関係や立場が全く逆のものであることに留意する必要があります。今も昔も民間経営者が起業をするにあたって資金調達は無視できないテーマです。当時は事業会社の資金を調達するために銀行が設立され、銀行を傘下におく経営者によって事業会社の資金として用いていた、という事例が多数あったとされます。

 事業会社の業績悪化によって、預金が保護されないという事態が数多く発生しました。そのため、銀行と事業会社との関連を断ち切るために銀行と事業会社の経営参与を制限する、などの法律が制定されました。当初の理念としては「事業会社の恣意的な判断によって、事実上傘下においている銀行経営を圧迫させず、預金を保護する」というものが根底にはありました。

銀行をめぐるこれらの経営実態については、大蔵省出身の若槻は知っていたと思われます。自伝『古風庵回顧録』には直接的な言及はありませんが、銀行局の一員として勤務していたこともありますし、大蔵省入省当初に大蔵省全般の業務を俯瞰できる立場に身を置くことができたという旨の記述は『古風庵回顧録』の中に明記されています。もっとも、詳述されているわけではありませんから、前述のような銀行経営をめぐる環境に対して若槻自身が何らかの意見なり疑問なりをもっていたかどうかを断定できません。ただ、私情を通じた銀行経営のあり方が政局となって、第一次若槻内閣を倒閣においこみます。

4.昭和金融恐慌と若槻内閣

 若槻礼次郎は日本政治史史上、二度にわたって内閣総理大臣になっています。第一次若槻内閣が倒閣に追い込まれたのは、対立政党からの罵声や野次にたえかねて当時の片岡蔵相が「君たちが騒ぐから、本日渡辺銀行が破綻してしまった」という失言がきっかけだったとされます。なお、片岡蔵相の発言には諸説あり、オリジナルの発言が筆者にはわかりません。国会図書館なり国会議事堂などに議事録原本があるだろうとは思うのですが、これまで接した資料でも「渡辺銀行」「東京渡辺銀行」などの文字が錯綜しています。

 ともあれ、片岡蔵相の発言は事実とは異なるものでした。発言当日に渡辺銀行が資金難に陥っていたことは事実です。ただ発言当時、渡辺銀行は当面の破綻危機をのりきっていました。もっとも、渡辺銀行が経営危機に陥っていたのは事実ですし、渡辺銀行頭取が「銀行の破綻は不可避だったが、責任を大蔵大臣の失言におしつけることができるので自身は経営責任を問われることもなく安堵した」というエピソードもあります。幸か不幸か、当時はマスメディアがその影響力を飛躍させる時期でもありました。片岡蔵相の失言をきっかけに渡辺銀行に預金者が殺到して取り付け騒ぎが発生し、渡辺銀行は本当に破綻してしまいます。

失言騒動と京浜地区を中心とする、取り付け騒ぎによる一連の銀行破綻は「第一波」にすぎませんでした。情をさしはさんだ放漫な経営は、神戸に本拠地を置く商社・鈴木商店と台湾銀行の間でも行われていました。鈴木商店は傘下に自前の銀行をもっていましたが、第一次世界大戦で急成長をとげた後に、大戦後の不景気によって苦境にたたされます。鈴木商店は、国策で設立された台湾銀行との関係を密にすることで何とか難局をしのいでいました。台湾銀行による鈴木商店への融資は肥大する一方で、その債権(債務)は破局にいたるまで膨脹しつづけました。鈴木商店が経営破綻すれば台湾銀行の経営問題に直結するという構図です。鈴木商店は第一次世界大戦に起因する、世界的な船舶不足に商機を見出して急拡大した企業です。鈴木商店の判断は当時としては正しかったといえるでしょう。しかし、経営方針が第一次世界大戦を背景にした好景気を前提としたものであったために、第一次世界大戦終息にともなう外部環境の変化への対応策を怠っていたという面は否定できません。結果として鈴木商店にとって商機は訪れず、昭和金融恐慌を迎えます。預金引出し騒動は関西地方に飛・u桙ム火し、関西を基盤に置く有力銀行も取り付け騒ぎの中で次々と破綻していきます。

事態の急変を前にして若槻内閣は危機を乗り切るための法案を提出しますが、議会では対立政党に「特定の企業を救済するわけにはいかない」と批判を浴びてさらに世論の不安を煽る結果となりました。枢密院に緊急勅令の発動を諮るものの、若槻内閣に快い感情を抱いていなかったメンバーが多数をしめており、若槻内閣は昭和金融恐慌の事態収束をはかれなかったことを理由に総辞職をします。

若槻が枢密院に諮った提案は、若槻内閣ののちに組閣された対立政党の内閣によって実施されます。なぜそのようなことが可能だったかといえば、枢密院が反対しなかった上に議会でも反対されなかったためです。若槻は自伝の中で自党の議員たちに「提出される法案に反対せず、事態の深刻化を防ぐのを優先するように」説得したと語っています。自己の感情を排したのか、高貴なる使命(ノブレス・オブレージ)に基づいた判断なのか、はたまた自伝には自身の都合のよいことだけを書いたにすぎないのかはわかりません。

ただ、若槻自身の私情を排除する形で「史実」が形成されたことは異論のないところではないでしょうか。『古風庵回顧録』の記述の中には若槻自身の感情が吐露されている部分も散見されます。昭和金融恐慌をめぐっては次のようなくだりがあります。

若槻は松江にうまれて赤貧の身から宰相にのぼりつめた人物です。内閣総辞職した後には慣例として東京市内(当時)に散在する宮家へ挨拶に伺候する慣例になっていたとされます。若槻が各宮家を伺候している間、いくつもの人だかりを目にすることになりましたが、そのいずれもが銀行の前で自身の預金を引き出したいという預金者の列でした。若槻自身はその人だかりを前にして痛恨のいたみを感じたと語っています。

5.あとがきにかえて―個人的な釈明―

 本稿執筆にあたって根幹となった資料は、若槻礼次郎の自伝『古風庵回顧録』です。筆者自身は『古風庵回顧録』を持っていません。自宅から離れている上に行動範囲外である大阪府立中央図書館(東大阪市)にまで足を運ぶ必要がありました。同書は書庫にあり、閲覧は可能であるものの貸出は禁止されています。

 したがって、本稿執筆にあたっては『古風庵回顧録』に記述されていた内容に関して記憶を頼りに書かざるをえませんでした。お手元に『古風庵回顧録』をお持ちの方がいらっしゃれば、本稿に多数含まれていると思われる誤植や事実誤認に気付かれる方もおられるでしょう。他文献の記述に依拠した反論を展開されても歓迎します。ただ、筆者の手元には『古風庵回顧録』がないため、原典に忠実なお答えを用意できない、という一身上の事情に関しましてご理解くださると幸甚です。

なお、本稿のようなテーマを選んだ動機は、校長先生による『重い槍とまごころの文章』(2009年4月17日付け)の次のくだりにあります。

「例えば刑法ですが、(中略)つまりは〝科罰〟の経典です。科罰とは処罰のことです。そこで私は考える。(中略)しかし(中略)たいへん不思議なことに、法律は加害者に対する処罰は明記してあるのだけど、被害者と遺族は放ったらかしなんですね。遺族には突然の不幸に見舞われた〝悲しみ〟があるはずなのに、その悲しみを癒してやろうとする〝法律〟はない。(中略)法は弱者の味方だなんて謳っておきながら、実態は〝目には目を〟のハムラビ法典に則っているだけなのですから。争いの場を民事に移せば〝賠償〟というかたちで償わせる訴訟は起こせますが、要は金で解決しろと。(中略)学生時代は法科に籍を置いていたのだけど、私にはずっとそれが疑問だったんですね。誤解を招く覚悟で言えば、法律は罰を与えることしか考えていない。罰することにのみ腐心し、被害者や遺族の心の傷を癒すことなんかこれっぽっちも考えていない。(中略)心に傷を負った人たちが一日でも早く悲しみを乗り越えられるように、そして、そういった人たちが一日でも早く立ち直れるように、法律がそのサポートをすべきではないかと。それが近代国家の法律なのではないかと思う私で・u桙キ。」(引用符も含めて、中略部分を除いて原文ママ)。

筆者自身は法学部出身です。謙遜ではなく、法律の勉強はまじめにしていません。こんな筆者ですが、引用した校長先生の法律に関する記述は、誤植を意図的に連発させることで真意を伝える技巧的な文章だと解釈しました。その証拠に「誤解を招く覚悟で言えば」という表現を校長先生はもりこんでおられます。一例をあげますと「法は弱者の味方だなんて謳って」いるというくだりに対して、「当事者を見ず、事実と法律に照らし合わせて法の裁きをくだす」という目隠しをして天秤をもったテーミスの女神を思い浮かべます。そして、その姿こそが「近代的」である、すなわち情実を排した平等な法の執行であるという認識に、筆者は依拠しています。そうした問題意識から、政治的にも経済的にも情実と戦うことになった若槻礼次郎を題材にして上記のような本稿を執筆したわけです。

読者の皆様に安直な結論を求めることはいたしませんし、局面やテーマに応じて答えはかわってくるかと思われます。同時代人としての立場からあなたは「情」や「情実」は必要だと考えられますか。蛇足ですが、「裁判員制度」が話題になっている今日この頃です。

主要参考文献(順不同) 

若槻礼次郎『古風庵回顧録』(読売新聞社、1950年)

高橋亀吉・森垣淑『昭和金融恐慌史』(講談社、1993年)

箭内昇『メガバンクの誤算―銀行復活は可能か―』(中央公論新社、2002年)

山崎豊子『華麗なる一族』(新潮社、1980年)

東洋経済新報社 編『全図解 日本の企業系列』(東洋経済新報社、2001年)

※     若槻礼次郎『古風庵回顧録』を読み解くには、日本政治史に関する文献読解等が必要になります。これらも参考文献として反映するべきだとは認識していますが、「どこで得た知識だったかおぼえていない」という事情により割愛しています。学術論文としては不適切な執筆姿勢ですが、参考文献に十分に反映できていない不手際につきましては謹んでお詫び申し上げます。

※     『全図解 日本の企業系列』(東洋経済新報社、2001年)に関しまして、「データが古いのではないか」という懸念を抱かれる方もおられるかと思います。同書は旧財閥などの企業集団をこえた企業合併(みずほ、三井住友、三菱UFJ、明治安田など)が現実のものになる以前に上梓された点を重視しました。

追記。

 筆者自身が意識しないうちに、必要のない難解な言葉をはさんでいる可能性もあります。コメント欄で「●●という言葉の読み方がわからない」「●●よりも○○という言葉を使った方が適切ではないか」というご指摘もコメント欄を通してお気軽にしてください。

 筆者自身は冒頭でも前置きしたように、校長先生と校長代理閣下の手のひらの上で遊んでいるにすぎない存在にすぎません。「わからない」という発言を表明することは勇気のいることかもしれません。ただ、ご自身のわからないことは他の読者も「わからない」と感じているかもしれませんよ。

 なお、用語や表現の選択にあたって「○○という表現の方がわかりやすいが、●●という難解な表現の方が、語義が厳密になって誤解を招く危険が低い」という判断に基づいたところもありますし、単純な誤字脱字もあるでしょう。誤字脱字は筆者の一身の責任です。

 筆者自身は「日本政治史」「近代経済史」等いずれの専門家でも専攻者でもありませんが、このような筆者ですら本稿には学術的観点からはいくつも議論の余地のある箇所があります。その意味で、「間違い探し」という名の「宝探しゲーム」が本稿にはふんだんに盛り込まれています。

追々記。

 冒頭と追記を通して筆者自身の執筆姿勢とその立場を明記する文章構成にしましたのは、下記の文献を参考にしたためです。

丸山真男『「文明論之概略」を読む 上』(岩波書店、1997年)pp.57-92

福沢諭吉『文明論之概略』(岩波書店、1997年)pp.15-25

出席番号:020番、前世紀


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コメント 31

045 ch-k てゆーかC★ちさとです


わんわんわんわん♪
 ↑
白い犬が吠えています!

かむたん、よかったよ!
原理原則はもちろん大事。大事だけど、人間にはもっと大事な情ってもんがあるんだよね。それがスプーン一杯分であってもね。

蛇足ながら、「裁判員制度」がスタートしたのは私の誕生日でした。

by 045 ch-k てゆーかC★ちさとです (2009-06-12 00:30) 

A.U.

なんやむつかしうてようわからんかったけど、相変わらず凄いなぁ、ぱた。この調子で自分の能力を発揮していって下さい。そのうちどなたかの目にとまって・・・なんてこともあるかもよ?
by A.U. (2009-06-12 08:49) 

016 AP2

前世紀さん
 守備範囲広いよねぇー 
 宝探ししたいけど・・基礎知識が皆無だから,どこに議論の余地が残っているのかすらわからないので・・突っ込みようが無いんだけど寝。
 次回作も楽しみにしてます。 

A.U.たん
 どなたか・・・ってそりゃもう・・・言うまでもなく
 著名なノンフィクションライター氏の目にとまってるじゃない・・麩麩
by 016 AP2 (2009-06-12 10:13) 

037_黒犬

学園の閣下ってどういう意味ですか?

by 037_黒犬 (2009-06-12 13:00) 

061 CSの語り

コメ♪コメ♪コメ♪コメするだす~

はじめに…、なげー!あ、文句じゃないんですよ、
すげー!しかし、ぱた…、あ、20世紀さん、あ、前世紀さん、
良い文章でしたぁ。

若槻礼次郎さんてはっきりいって知りませんでした。(笑)
ただ、前世紀さんがこれほどまでに熱をいれる人物という
ことは、相当な人物であろうことはよくわかりました。

でも、相変わらず文章が難しい。まあ、いいんですけど、
今度、子供用の作ってみません?

子供でもわかる、若槻礼次郎さんみたいな。
どんな風に作るのか、とーっても興味があります。

だって、書けるでしょ?こんだけ好きなんだから。
好きな人のことは書けるでしょ?

前世紀さんの前回作は米欄がとーっても伸びました。
それは、前世紀さんが丁寧にレスしていたからだと
思います。

nonameさんもくるかな?わくわく。
by 061 CSの語り (2009-06-12 19:44) 

020 前世紀

> 037 黒犬 様

何気なく使った「閣下」という表現へのご指摘
ありがとうございます。
なぜ「閣下」とお呼びしているかと申しますと、
「校長室」のサイトからご覧いただける校長先生書き下ろしの
「初めて"ここ"をお読みになられる方へ―――。」

http://manabiya-hokago.blog.so-net.ne.jp/2009-05-07#more
(2009年5月7日付け)
にて

> 論戦なら絶対の自信があると言っていた20世紀最後の新成人
> も彼女には秒殺されたとのこと。
> つべこべ言わずにとっととちくわぶに入部届を出しなさい、
> の一言で落ちたとか。

と暴露されている通りです。これ、実話です。
「陥落」するまで30秒くらいはもったような気が
しますが……。
尻尾を巻いて逃げて「閣下」という敬称でお呼びする
ことにしています(笑)。
ちなみに、「20世紀最後の新成人」と「前世紀」は同一人物
です。
校長代理閣下への忠誠の証しは

わんわんわん♪♪♪

なのですが、


> 045 ch-k てゆーかC★ちさとです 様

に「わんわんわんわん♪」を僭称されて
います(笑)。もっとも、「わん」と「♪」の
数が異なりますので、まじめにレスポンスします。

(註)045 ch-k てゆーかC★ちさとです 様 の
   コメントにある、「白い犬」という表現は、
   校長先生の造語です。
   「おもしろい」⇒「尾も白い」⇒「白犬」
   という流れです。

ちなみに、拙稿をアップした当初は
045 ch-k てゆーかC★ちさとです 様 が
言及されている「原理原則」なるものが形成していく
過程でのものですので、色々な解釈が可能かと
思われます。

> 「裁判員制度」がスタートしたのは私の誕生日
> でした。

お祝いは他の方にお任せするとして(爆)、
拙稿の「政策の連続性・安定性」を「法的安定性」
に置き換えるとどうなるか、というのが今日的な
一つのテーマです。

> フリーター(36) 様

いわゆる「サラリーマン」(ホワイトカラー)
という働き方が形成されていった時期も、この時期に
あたります。今に始まったことではないですが、財閥・
新興財閥の興隆(戦前)・高度経済成長などなど、
近代経済史を「働き手」の立場からみていると
たくさんの転換点がいくつか見られます。

「内務省解体」には言及しましたが、「労働省」という
省が存在したのはなぜでしょう?……となると
政治学・行政学のテーマになります。


> A.U. 様

わかりやすくかいたツモリ(註)だったのですが……
拙稿をお読みいただける方、それぞれに受け入れられる、
ヒントを与えるきっかけになる、頭の体操になる、
日本史の授業で学んだ人物をきっかけにノスタルジー
にひたれるetc.をご提供できれば、と思っています。

(註)「つもり」という表現に関しましては
   降旗学『デキルヤツノ条件』("NBonline")を
   ご参照ください。

私事ですが、個人的にA.U.様とは面識がございます。
A.U.様をはじめとする面識のある方から「ぱた」と
呼ばれることもあります。
「ぱた」と拙稿執筆者の「前世紀」は同一人物です。

というわけで、校長先生(降旗学 氏)から「学園の
エース」との称号をいただいたAP2様にもコメントへの
レスポンスにつながります。


> 016 AP2 様
 (および、拙稿をご覧になって同様の感想を抱かれた方々へ)

> 宝探ししたいけど・・基礎知識が皆無だから,
> どこに議論の余地が残っているのかすらわからない

とのことですが、「『××××』と書いているが、
何のことかわからない」といったコメントをいただいた
場合、それにレスポンスをすることになります。
そのレスポンスの中に誤字脱字や事実誤認等のほかにも
「議論の余地あり」とツッコミをいれられる可能性も
あります。


いくつかの「議論の余地」をあげますと……

● 昭和金融恐慌を通して、安田・三菱・三井・住友・第一
  などの財閥系銀行が巨大化したとされる点について言及がない
  のはなぜか?

ということになります。
「1.はじめに(初めてご覧になる方へ)」の末尾で
旧安田財閥の流れをくむ「富士銀行・光生命(のち安田生命保険)」
(いずれも当時)のほかに、「みずほ銀行・明治安田生命・損保ジャパン」
の名前を列挙して旧財閥系の影をほのめかしているにも
かかわらず、旧・財閥への言及をしていません。
なお、「芙蓉グループ」は、富士銀行・安田生命などの旧安田財閥
および親密取引先を中心にして形成されたグループです。

焦点を「若槻礼次郎」という人物にあげた場合には、

●ロンドン軍縮会議への言及がないのはなぜか?

という点もあげられます。軍艦ではなく字数を削減した、
という事情もありますが、テーマを「情(実)」に設定した
ために割愛しました。
ただ、「政治と軍部の関係は?」となると日本政治史での
重要なテーマになります。
そのかわり、山崎豊子『華麗なる一族』を挿入しています。

A.U.様と同じく私事なのですが、AP2様とも東京でお会い
したことがございます。公用で急遽上京した時に
AP2様を含めて関東在住の方々に指定した待ち合わせ場所が

「JR東京駅構内の『浜口首相遭難現場』の記念碑」

でした。
「●●中央出口」といった間違いやすい類似出口がある中で
「浜口首相遭難現場」は1ヶ所しかないので間違わないだろう、
と思っていました。同場所の存在が認知されていないと、
あんなこと(待ち合わせ場所情報の情報錯綜に関する多大なる
ご迷惑)になります。先日は大変失礼しました。

「内務省」ならば歴史の時間に出てくるかもしれませんが、
そのうちに「『大蔵省』って何?」という質問がとんで
くるかもしれません。
by 020 前世紀 (2009-06-12 19:50) 

020 前世紀

(註)061 CSの語り 様 が冒頭で使っておられる
   フレーズ
   「コメ♪コメ♪コメ♪コメするだす~」の
   「コメ」は「コメント」のことだと思われます。
   もしそうであれば、「コメント」の意味で
   「米」が使われたり、たくさんのコメントを頂戴した
   際には「米俵」という表現も登場するかもしれません。

> 061 CSの語り 様

過分のお褒めをありがとうございます。

> 今度、子供用の作ってみません?
>
> 子供でもわかる、若槻礼次郎さんみたいな。
> どんな風に作るのか、とーっても興味があります。

あくまでも一例ですが……こんな感じのを即興で
つくってみました。漢字が難しいような気が
しないでもないのですが(汗)。


「おじさんはね。今のような楽しい世界はもうすぐ
終わると思うんだ。」

第一次世界大戦という大きな戦争は、日本には好景気
をもたらしていました。
船をつくる人、船を使ってものを運ぶ人、日本には
活気があふれていました。
ロシアとの戦争(日露戦争)とちがって、亡くなる
人はそれほど多くありません。もうかる話はたくさん
ありました。

みんながホクホク顔でいる日本で、一人のおじさんは
難しい顔をしていました。おじさんの名前は、
若槻礼次郎(わかつき れいじろう)です。

このおじさんの予言は当たります。
ヨーロッパの戦争は終わって、今までのもうかる話は
一気になくなってしまいました。昨日までホクホク顔
だった人々の表情も暗くなります。
若槻礼次郎はといえば、昨日も今日も表情をかえません。
むしろ、明日・明後日……十年後のことを考えていた
からです。

おじさんの大好物はお酒。独りでお酒を飲みながら、
じっくりと考えをめぐらせます。
「この問題をどうしたらよいか、どのようなことに
なるのか」
「あの問題には、このようにするべきだろう。
自分の立場は困ったことになるけどな(笑)。」

おじさんは、いつも孤独です。
なぜなら、おじさんの考えていることは、
誰にも理解されないからです。

みんなが見ている世界は、目の前に広がる世界。
おじさんの見ている世界は、これから目の前に
広がるであろう世界。
おじさんの目には見えてしまうのだから仕方が
ありません。

みんなが困るのがわかっているから、おじさんは
色々と知恵をしぼります。でも、誰も理解しようと
してくれません。おじさんの言っていることや
考えていることは、時間がたたないと誰にも
わからないことばかりなのです。

「まだ起きていないことに対策をうつ」という
のが、おじさんの仕事です。
みんながおじさんの言う通りにすればよいのでは
ないか、と思う人もいるかもしれません。

でも、おじさんは「結果は良い方になるかもしれ
ないが、みんなで考えた方がよいよ。おじさんだって
いつかは死ぬのだから」といって王様になろうとは
しません。

……といった具合です。
by 020 前世紀 (2009-06-12 20:17) 

041 みゃ

私も法律やら歴史は先行していないので、ハズした意見かもしれませんが、思ったことを。

台湾銀行に対し日銀特融及び損失補償を(財界の動揺を避けることを目的に)要請した件については、国立公文書館デジタルアーカイブで公開されています。これを一読した限りにおいては、「快い感情を抱いていなかったメンバーが多数」だったかもしれませんが、一概にそうは思えませんでした。

そもそも、台湾銀行が「監査役すら帳尻を詳し得ざる程」(曰く伊東顧問官)放漫経営であったこと、および一商店(=鈴木商店)への融資残高が極端であることにあります。監査役さえ不良債権がいくらあるのかわからない段階で、救済と称して「人民の膏血の結晶なる国庫の負担に帰せしめ」(同)るには鯉も飼えない、と。

つい最近どこかで聞いたような話ですネ。

ちなみにこの議事では、次のことを諮って採決を取ります(みゃにて、以上をひらがな句読点を追記)。

臣等 日本銀行の特別融通およびこれによる損失の保証に関する財政上必要処分の件諮詢の命をつつしみ本月 日を以て審議をつくしたるに、本件は帝国憲法第8条及第70条に依り緊急勅令を発せらるべきものと認めがたきをもって、内閣に於て更に審議すべきものと議決せり。すなわち原案を添附し謹で上奏し更に
聖明の採択を仰ぐ

これを大臣以外起立で可決します。こうして倒閣に向かうことになります。しかし、若槻のほうにも全く落ち度がないのかというと、そうでもないようです。調査会を成立して二旬を経ても調査に着手できていないなど、あまりにもツッコミどころ満載で若槻は砕けてしまったように見えてしまいました……

<<参考資料>>
昭和2年4月17日 会議筆記
日本銀行ノ特別融通及之ニ因ル損失ノ補償ニ関スル財政上必要処分ノ件
国立公文書館・[請求番号]本館-2A-015-10・枢D00603100
※アーカイブの資料は次の中にあります。
公文書>*内閣・総理府>枢密院関係文書>会議筆記

by 041 みゃ (2009-06-12 21:07) 

045 ch-k てゆーかC★ちさとです


スパム投稿(2番目にコメントしてるフリーター(36)氏)にまでていねいにコメントしているあなたには頭が下がります。

てゆーか、キミの笑いのセンスに私はフリーズしそうだよ。

by 045 ch-k てゆーかC★ちさとです (2009-06-12 22:06) 

061 CSの語り

子供用とお願いしたら、はやっ!さすが前世紀さんだす。

いやあ、子供用、即興とはいえ見やすかった(笑)

あと、若槻礼次郎がお酒好きだったことがよくわかった。(笑)

>おじさんは、いつも孤独です。
>なぜなら、おじさんの考えていることは、
>誰にも理解されないからです。
この部分、ちょっと力いれちゃった?
麩麩麩、わたしは前世紀さんのいうことは、
難しいけど、理解しようとしていますよ。
読解力は子供並みだけど。(笑)

うーんとね、コメント♪コメント♪コメント♪
↑コピペしてません!
だと、めんどくさいから、コメ♪烏賊略にしました。

米俵いくか?どうだろう?

あと、ちさとんしゃんがいうてはる、
スパムに丁寧にレスポン酢しちゃってるのって、
ギャグ?それとも、マジレス?
はたまた、なんかの狙い?
麩麩麩夫婦、ちょっと真意を知りたい。
by 061 CSの語り (2009-06-12 23:22) 

020 前世紀

> 045 ch-k てゆーかC★ちさとです 様
  投稿(登校)時刻:2009-06-12 22:06

ご指摘のように、「スパム投稿」の可能性を
排除するものではありません。ただ、拙稿が
取り上げている時代の時代背景をご説明する
にあたって有意義と判断してレスポンスをお返しした
次第です。

当ページでは参加者ごとに出席番号が与えられ
ますが、当該の投稿者(登校者)の方の数字
表記「(36)」は正規の出席番号と表記方法が
異なる、すなわち「降旗学園・出席番号36番」
の方であれば「036」と表記されるであろうという
認識のもとで「降旗学園・出席番号36番」の
方の名誉等を毀損するものには該当しないと
認識しました。

筆者の認識が誤っている、または不快感を
与えたのであればお詫びレスポンスを投稿
する方針です。


> 041 みゃ 様 ( 016 AP2 様、ほか)

拙稿の弱点をつくコメントをありがとうござい
ました。「震災手形」「鈴木商店」など、
「昭和金融恐慌」を題材としながら拙稿執筆
にあたって言及を避けた部分を取り上げて
くださいまして本当にありがとうございました。

なお、いただいたコメントの中で「震災手形」
に触れられていないにもかかわらず自ら
弱点をさらしているのは筆者の気のせい
だと思われます(笑)。

また、論拠とされた資料の所在を明記して
くださった上に、

> ちなみにこの議事では、次のことを諮って
> 採決を取ります(みゃにて、以上をひらがな
> 句読点を追記)。

という作業をしてくださいましたことに対して
謹んで御礼申し上げます。041 みゃ 様が
指摘されている「国立公文書館デジタルアーカイブ」
のURLを下記の通り添付します。

国立公文書館デジタルアーカイブ HP
http://www.digital.archives.go.jp/

※「サービス一時停止のお知らせ」として
 「停止期間:平成21年6月13日~14日」
となっている点につきまして筆者は責任を
 おいませんし、おえません(笑)。


041 みゃ 様からいただいたコメントが、主と
して拙稿の中の
「4.昭和金融恐慌と若槻内閣」
 第4パラグラフ にある、

> 枢密院に緊急勅令の発動を諮るものの、
> 若槻内閣に快い感情を抱いていなかった
> メンバーが多数をしめており、若槻内閣は
> 昭和金融恐慌の事態収束をはかれなかったこと
> を理由に総辞職をします。

という記述等をとっかかりにされている点と、
鈴木商店に関しては主として隣接パラ
グラフに依拠されている点を前提として
レスポンスいたします(文字化け等が
発生していますが、これは筆者の責任で
あることをおことわりしておきます)。

上記のように拙稿の中から引用した記述に関しては、
若槻礼次郎『古風庵回顧録』の記述を主たる参考
文献とした記述だと記憶しています(4月中か5月の
連休中にアクセスした文献で、同文献は図書館外
での閲覧が不可となっています)。

また、さりげなく
「そもそも、台湾銀行が『監査役すら帳尻を詳し
得ざる程』(曰く伊東顧問官)放漫経営であったこと、
(中略)救済と称して『人民の膏血の結晶なる国庫
の負担に帰せしめ』(同)るには鯉も飼えない、と。」

末尾にて「鯉も飼えない」(註)という表現をいれて
おられるユーモアセンスに敬意を表します。

(註)「イケナイ⇒池ない⇒鯉も飼えない」という
  言葉遊びからうまれた、校長先生の造語。
  降旗学『シネマde青春』(NBonline)参照。
  派生表現として、「フナも飼えない」などの
  表現もあります。同表現のネタ元は、
  052 はまちゃん 様による「愛の胡麻豆腐」です。
http://manabiya-hokago.blog.so-net.ne.jp/2009-04-29-1#more


前置きが長くなりましたが、041 みゃ 様
が依拠された史料に対して、筆者はある意味で
対極的な見方をしています。

そもそも、当時に監査役がその職権を発揮する
だけの実質的権限を与えられていたかどうか、
という問題点があります。

筆者が大学学部生だった2000年頃の話ですが、
ガヴァナンスに関する講義(だったと思います)で
「従来なら『監査役』はハンコを押すだけで
『閑散役』だったが、これからはそうではなく
なった」という実務家講師(大手証券会社に
よる寄附講座)の発言が記憶に残っています。

監査役の職権を「経営陣にモノ申す」のではなく
「財務状況を審査する」という点に限定したと
しても、帳簿等を精査するだけの陣容と伝票等の
事務手続きが整備されていたかどうか、といった
疑問が募ります。すなわち、枢密院の伊東顧問官
の発言は、実態を知りながらも「緊急勅令を発動
させまい」という意思が背景にあったかもしれ
ない、との疑義を抱いています。

もっとも、伊東顧問官の脳裡には、情実を廃して
「若槻内閣から他政党への政権移行を行うべき」
という政治的配慮(いわゆる「憲政の常道」)が
背景にあったかもしれません。

ところで「放漫経営」、すなわち
「3.情との戦い(経済編)」などで言及
しました「事業会社と銀行との力関係」といった
諸問題(註)がなぜ生まれたのか、という点も
議論の余地があろうかと思われます。

(註)この段の記述に関しては、
   高橋亀吉、森垣淑『昭和金融恐慌史』
   を主たる参考文献としています。

なお、041 みゃ 様が言及されている

> 若槻のほうにも全く落ち度がないのかというと、
> そうでもないようです。調査会を成立して二旬
> を経ても調査に着手できていないなど、
> あまりにもツッコミどころ満載で若槻は砕けて
> しまったように見えてしまいました……

という点につきましては、感情論を廃した
反論をすることができません。
なぜならば、筆者自身が「若槻礼次郎ファン」
という立場をとっているからです(苦笑)。

私情をまじえて議論をさせていただくと、
若槻は「事態の収拾を急ぐために、対立政党
に政権を渡して早急に対策をうつべきと
考えたのではないか」という思いがあります。

政権与党につくまでに、いわゆる「苦節十年」
と呼ばれる野党としての苦しみを経験
した若槻率いる政党ですが、「実務的な選択を
とる官僚的発想」としての生き様が如実に
あらわれた経過ではないでしょうか。


追伸。
いただいたコメントへのレスポンスとしては
「蛇足」ですが、拙稿では浜口政権下に端を
発する昭和恐慌には言及を避けています。

なぜならば、昭和金融恐慌が内政問題を
主たる要因としているのに対し、昭和恐慌は
世界恐慌(1929年)という第一次世界大戦の
戦後処理およびドイツから英仏への賠償金支払
と米国による金融支援という国際情勢への言及
をしなければならず、論点をしぼりきれない
ためです。

もっとも、「『昭和金融恐慌』が注目されて
いない」とか「若槻礼次郎を主人公にしたい」
という個人的感情が多いという点は否定
しません。


追々伸。
拙稿にはほかに「政党名を明記していない」などの
弱点がありますが、この点につきましては
拙稿の「2.情との戦い(政治編)」にある
第3パラグラフにて

> 付言しておきますが、本稿では当時の政党名は
> 割愛しています。政党名が時期によって変わって
> しまうため、若槻自身の所属する政党か対立する
> 政党かという観点で執筆しています。

と釈明しています。


追々々伸。
041 みゃ 様からいただいたコメントへのレスポンス
としては不十分な点をお詫びします。
誠実にお答えしようとすると、とてつもない長文に
なってしまいます。
「既に長文になっている!」というご指摘もあろう
かとお察ししますが、アーカイブの資料を論拠として
コメントしてくださったことが嬉しかったため
御礼の文章が長くなってしまいました。

なお、041 みゃ 様は冒頭で

> 私も法律やら歴史は先行していないので、
> ハズした意見かもしれませんが

と謙遜されているものの、少なくとも
拙稿より深い議論をされている、と筆者自身は認識
している点をおことわりしておきます。
by 020 前世紀 (2009-06-13 01:17) 

020 前世紀

> 061 CSの語り 様
 投稿(登校)時刻 2009-06-12 23:22

即興ネタを早速ご覧くださいまして
ありがとうございます。
ちなみに、「子供用」といいながら、筆者が
「若槻礼次郎にほれた理由」を含めています。

というところは、061 CSの語り 様も
意識的にせよ無意識的にせよ見抜いておられる
ようで(直感で感じられているようで)

>> おじさんは、いつも孤独です。
>> なぜなら、おじさんの考えていることは、
>> 誰にも理解されないからです。

> この部分、ちょっと力いれちゃった?

という1行に簡潔にまとめられています。
ということで、

> 読解力は子供並みだけど。(笑)

というご発言に対しましては「偽証罪」
としての立件を検討しております(爆)。

念のためおことわりしておきますが、
若槻礼次郎が好きなのは、
「生きている時期は全く重ならないが、
一緒にお酒を飲みたい」という理由だけでは
ありません(笑)。
一緒にお酒をくみかわしてオーラを感じ
たいですが。

> あと、ちさとんしゃんがいうてはる、
> スパムに丁寧にレスポン酢しちゃってるのって、
> ギャグ?それとも、マジレス?
> はたまた、なんかの狙い?

という点につきましては、書き込みの直後に
レスポンスさせていただいております。
なお、「降旗学園」の入学者(当初は「ちくわ部」
への入部届け)一覧は下記URLよりご覧いただけ
ます( > 皆様へ)。

http://manabiya-hokago.blog.so-net.ne.jp/archive/c2300482248-1
by 020 前世紀 (2009-06-13 01:32) 

026 Old Y

★ぱたやん

返しのレスが白犬すぎてたまらんワン・ワン・ワンワン♪♪♪

え~、本文についての感想は一身上の都合により割愛させていただきます。(笑)

け、決して理解できないという訳じゃないからね!
悩む。大年寄りだし、私。
by 026 Old Y (2009-06-13 02:13) 

020 前世紀

> 026 Old Y 様

> 大年寄りだし、私。

滅相もないです。拙稿で取り上げた「昭和金融恐慌」
は筆者の祖父母(いずれも故人)が、少年・少女から
青春期を過ごした時代です。

ただ、「昭和金融恐慌」で話題にあがったいくつもの
銀行名を日本長期信用銀行・北海道拓殖銀行・
日本債券信用銀行・山一證券(いずれも当時)……
に置き換えると、当事者の貴重な証言にアクセス
することも不可能ではありません。
参考文献に箭内 昇(やない のぼる)の著書を
明記した理由もここにあります。

ちなみに、Old Y 様には、校長先生から
「映画を一緒に鑑賞して当時の雰囲気を取材する」
という旨の趣旨の記述もありましたね。

> 返しのレスが白犬すぎてたまらんワン・ワン・
> ワンワン♪♪♪

なぜだか当学園は屋根裏の猫の集会ではなく(註)、
犬の集会が白昼堂々と行われているいるようです(笑)。

マジメなお返事をいたしますと、筆者のレスが
白犬(註:おもしろい、という意味)だとするならば、
いただけるコメントが白犬の要素を多分に秘めている
という裏づけでもあります。

(註)降旗学『シネマde青春』("NBonline")戯言や、
   校長先生書き下ろしによる、
   『サラブレッドの系譜―――、ご挨拶代わりに』 
http://manabiya-hokago.blog.so-net.ne.jp/2009-04-10
   などをご参照ください。

一部のタネ明かしをしますと……
「ネタを小出しにしているだろ!」と
ツッコミをくらいそうですが(ツッコミをくらえば
マキャヴェリ『君主論』をおすすめしますが)、
初投稿の「G20―金融危機とテロ対策と―」
http://manabiya-hokago.blog.so-net.ne.jp/2009-04-16#more
と今回の拙稿の題材は重なっている部分
があります。

「若槻礼次郎」を中心にして1920年代の国内・国際
情勢を下敷きにしながら、昨今にいわれている
「協調外交」を取り上げるというアプローチもあります。

題材としては「歴史」ではありますが、
今日的なテーマにもっていくことが狙いの一つです。
もちろん、「若槻礼次郎普及活動」も狙いの一つ
であることは申すまでもありません(笑)。
by 020 前世紀 (2009-06-13 03:28) 

026 Old Y

★020 前世紀 さん

ご丁寧なレス恐れ入ります。
って、>(2009-06-13 03:28) パタやんちゃんと寝てる??
と>(2009-06-13 02:13) の私が書いても説得力ないか(笑

>ちなみに、Old Y 様には、校長先生から
>「映画を一緒に鑑賞して当時の雰囲気を取材する」
>という旨の趣旨の記述もありましたね。

うん、正直びつくりしました。
でも、どちらかと言えばヘソマガリのおっさんと映画鑑賞するよりは、眉目秀麗な女性と行きたい!!!と思ったなんてご本人には言えないので、ここだけの話ということで。。。

まあ、校長も腹の中では「若いお嬢さんと行きたいが、そう書くと自分の恥(知)性や貧(品)位にかかわる。また、数多デキルやつの中から一人を選ぶと遺恨を買う。そうだ!!あいつなら
誰も気にとめないだろう!年寄りだし。やっぱ俺ってクール!」
との思いがあったかと推察しております。(自爆)

そんなことより(どんなこと?烏賊略)ぱたやんと映画観賞(特に霜系アダルト)行ったらどうなるんだろうと想像したら、コーシースプラッシュしたのは内緒です。(ヲイ

次回はオイルショックなんての採り上げるのか?なんて振ってみる(笑)。

by 026 Old Y (2009-06-13 11:12) 

020 前世紀

はじめに。


当学園のトップページを見てみたら、拙稿
にアクセスするにあたって

> はじめに書いておくけど「長い」と文句を
> 言わない人だけクリック

と校長代理閣下からの「神の声」を書かれて
しまった筆者です。
何だか筆者が一番の長文を書いているような
表現ぢゃないですか?!(笑)


> 026 Old Y 様
 投稿時刻:2009-06-13 11:12

>> 筆者 Wrote;
>> ちなみに、Old Y 様には、校長先生から
>>「映画を一緒に鑑賞して当時の雰囲気を取材する」
>> という旨の趣旨の記述もありましたね。

> 026 Old Y 様 Wrote;
> うん、正直びつくりしました。
> でも、どちらかと言えばヘソマガリのおっさんと
> 映画鑑賞するよりは、眉目秀麗な女性と行きたい!!!
> と思ったなんてご本人には言えないので、
> ここだけの話ということで。。。

かしこまりました。
筆者の口・手・キーボード・音声ソフト等、
意思疎通をはかるためのあらゆる手段を通して
ご本人(校長先生)にはお伝えしないことを
お約束します。
なお、「筆者以外の第三者から」の密告・公告・頒布
等につきましては責任をおいかねますので
ご諒承くださいませ(笑)。

> ぱたやん(註)と映画観賞(特に霜系<註>アダルト)
> 行ったらどうなるんだろうと想像したら、
> コーシースプラッシュしたのは内緒です。(ヲイ

はじめてこのページをご覧になる方に向けて
「降旗学園」という学校の体裁をとった当サイト内の
「学内用語」について註釈をいれておきます。

「学内用語」に躊躇される方もいらっしゃるかも
しれませんが、用法・用例等に慣れると仲間内に
なった気分になれますが、拙稿の投稿者という
立場から註釈をいれておきます。
……なんてことをイチイチ書いていると、「長文」
「超文」になります(笑)。

(註)「ぱたやん」と筆者(020 前世紀)は同一人物
   です。

<註> 「霜系」とは、「シモネタ」を漢字変換した
   結果うまれたものです。
   
退屈して、途中で寝てしまうかもしれません(爆)。
というのは半分冗談ですが、大阪では同ビデオ等
を閲覧できる店舗で放火事件が発生し、多くの
犠牲者を出すいたましい事件が発生しました。

終電に帰れなかった方や、ビジネスホテル等の
宿泊施設を利用できなかった方の事情を察すると
言葉を失います。
また、いわゆる「ネットカフェ難民」などの
社会情勢と無縁ではない事件であるため、
この事件の根は深いと認識しています。

> 次回はオイルショックなんての採り上げる
> のか?なんて振ってみる(笑)。

示唆に富んだコメントをありがとう
ございます。
イラン・イラク戦争や、それ以前に起きた
ソ連によるアフガン侵攻など、昨今の中東情勢
や核兵器に関する諸問題をめぐっては「イラン」
は無視できないテーマですね。

ちなみに、筆者自身が生まれたのは、
ソ連のアフガン侵攻・イラン革命・オイルショック
の時期にあたります。
などと、振っていただいたコメントには、
誤解を招くレスポンスでお返しします(笑)。

……ここで終わらせてしまうと誤解を撒き散らし
ただけになりますので、ここでの「オイルショック」
は「第二次オイルショック」であることをおことわり
しておきます。
by 020 前世紀 (2009-06-13 13:26) 

ke_co_ltd

★けえです
スパムコメント駆除しました~
コマンドプロンプトでIP費か買ってこなかったので
追跡断念、、、むむ。

スパムに関しては書き込みした人の
使っているプロバイダーに対応依頼してますので
削除に時間がかかることがあります。
けどこつこつこれをやることで減っていくからね。

HTTPを含む書き込みを出来ないようにするとか
方法はあるけど今のところはこれで!

禁止ワードはいくつか設定してあるけど
そうするとここには書き込み出来ない人がでてきちゃうもん
なぁ~、ね、いれたん?
by ke_co_ltd (2009-06-13 23:57) 

031 11 @ え、なんでそこでおぃらが。。。

ケータイからの読破を断念して早数日。
ようやく読破いたしましたの。

元保険屋たん(あ、この表現おぃら初めて使った!)が若槻礼次郎をどうしてとことん敬愛しているのかが、少しわかった気がしますの。

直接会って話したほうが伝わりやすいことが多いけど、逆のものもあるんだね。


ちょっと目から鱗だぉ。
by 031 11 @ え、なんでそこでおぃらが。。。 (2009-06-14 01:41) 

020 前世紀

> ★けえ 校長代理閣下 (ke_co_ltd 様)

閣下おんみずからのご出陣、おそれいりますぅ。
学園経営(サイト運営)、本当にありがとう
ございます。

> HTTPを含む書き込みを出来ないようにするとか
> 方法はあるけど今のところはこれで!

万全の策をうつには手間とカネがかかります。
くれぐれもご無理のない範囲で。
政策・事業において重要なのは、連続性と継続性と
安定性。そのために重要なのは、閣下がごムリを
されないことだと認識しております。

讒言(ざんげん)めいたもの言いで恐縮ですが、
誰とは言いませんが(自爆)、スパムコメントに
レスポンスを返した投稿者(登校者)もおります。


> 031 11 @ え、なんでそこでおぃらが。。。 様

ケータイから読破されようとしていたので
すか?!……そのチャレンジ精神に敬意を
表します。

他の読者様へのご説明になりますが、
若干の補足説明をさせていただきます。

> 元保険屋たん(あ、この表現おぃら初めて使った!)
> が若槻礼次郎をどうしてとことん敬愛している
> のかが、少しわかった気がしますの。

「元保険屋」というのは、筆者(020 前世紀)の
"mixi"(ミクシィ)でのニックネームです。

11様(イレブン様)をはじめとする「降旗学園」
関係者の何人かの方と、先日上京した折にお会い
しております。
ただ、「若槻礼次郎」について語りだすと、

> ケータイからの読破を断念して早数日。
> ようやく読破いたしましたの。

という結果になります。
もっと問題なのが、筆者自身がこれを「長文」
だということに気がついていないことです。
「他の投稿者(登校者)の方より分量が多いかな」
という程度の認識でした(汗)。

拙稿の題名に「若槻礼次郎の一面」としています
が、拙稿の長文は全てを出し切っているわけで
はありません。

「昭和金融恐慌」を取り上げておきながら
「第一次世界大戦期における好況と、大戦後の反動不況」
や、「震災手形の不良債権化」「憲政の常道(政党政治)」
について言及していないのが拙稿の弱点です。

当時の時代背景や、日本史に興味のない読者様を意識
して時事的な政治・経済ネタに多くの字数を使ったのは
そのためです。
by 020 前世紀 (2009-06-14 05:20) 

061 CSの語り

偽証罪を立件されそうな、しえすただす(笑)

いやあ、前世紀さん。

早速のレスポン酢ありがとです。

この長文を長文と思わないということについて。

ほんじゃあ、長いってどのくらい長いの?
なんて、いってみる。麩麩麩。

で、新聞投稿しちゃってみれば?
なんて、いってみる。麩麩麩。

ただ、けえさんが大変かなあ・・・。

まえに、携帯から投稿したんだけど、
コメが掲載されなかった理由が今日わかりました。(笑)

あと、携帯で見ましたよ、前世紀さんの記事。
レスポン酢携帯からできないから、PCでやってます~。
おれ、暇ってこと?(笑)
by 061 CSの語り (2009-06-14 10:19) 

020 前世紀

> 061 CSの語り 様
  投稿時刻:2009-06-14 10:19
> 041 みゃ 様 (最初の追伸部分)


> CSの語り 様 Wrote;
> この長文を長文と思わないということについて。
>
> ほんじゃあ、長いってどのくらい長いの?
> なんて、いってみる。麩麩麩。(註)

(註)「麩」は「ふ」と読みます。
   「麩麩麩」は「(笑)」などと同義であること
   が少なくありません。

一言でいえば「わかりません」。
「新書1冊程度の分量をネット上で公開されると
『長文』だ」とお答えすることもできるかもしれ
ませんが、

降旗学『シネマde青春』("NBonline")

で取り上げられた映画の解説「2008年・クリスマス
合併号(仮称)」の分量は、2009年最初(だったかな?)
の同コラムの「戯言」によれば「新書1冊程度」に
相当するとのことだからです。

ちなみに、拙稿の文字数は約8,000字です。当初は
約12,000字だったものを圧縮しました。

> あと、携帯で見ましたよ、前世紀さんの記事。
> レスポン酢携帯からできないから、PCでやってます~。
> おれ、暇ってこと?(笑)

筆者が11様へのレスポンスで書いた

> ケータイから読破されようとしていたので
> すか?!……そのチャレンジ精神に敬意を
> 表します。

ケータイでネットに接続されている皆様に、
上記発言について不適切な表現が含まれていた
ことをお詫びします。

私事になりますが、携帯電話を使いこなす
のが苦手で、ネット通信等も定額制にして
いない、というケータイ・オンチという事情
があるかと思われます。

筆者自身もケータイで拙稿を読むと
「長くない」と思うかもしれませんが、
通信料の請求書が怖いので実験する勇気が
ありません(苦笑)。

というわけで、「ネット空間にPC経由で
接続するか、ケータイ経由で接続するか」
というライフスタイルの相違に起因するもの
というべきであり、「暇」といったこととは
無関係だと認識しております。
……と、答弁風味でレスポンスをさせて
いただきました(笑、註)。

(註)官僚的な答弁を意識したのは、
   拙稿の題名の中に「官僚政治家」と
   いう言葉を用いたためです。



追伸。

> 041 みゃ 様 (追伸部分)

降旗学園 ちくわ部 部室
 「学園限定新連載の予告編 【校長室】」
            (2009年6月14日付け)

http://manabiya-hokago.blog.so-net.ne.jp/2009-06-14#more

> 20世紀最後の新成人と渡りあえるのは、
> 1904年3月前後の世界情勢を調べた
> そあら/みゃ以外にいないかもしれません。(註)

(註)mixiコミュニティー『降旗学』
  【翼あるもの ― 明日はどこへ行こう】(3)
  24番目の書き込み(2009年6月7日、23時40分)
  のことだと類推されます。
  なお、「―」は元来の題名と表記が異なります
  が、文字化けの可能性があるかもしれないという
  筆者個人の無知に由来するものであることを
  おことわりしておきます。
  スペース入力等にもツッコミどころはあります
  が、「読みやすさ」を重視した次第です。


と校長先生が書かれていますが、
041 みゃ 様 と そあら/みゃ 様が同一人物で
あるならば、「国立公文書館デジタルアーカイブ」
にて一次資料を論拠にされた 041 みゃ様に
軍配があがります。

筆者が拙稿執筆にあたって公文書等の一次資料
の参考文献としてあげていないためです
(付記した「参考文献」に一次資料が添付されて
はいますが、拙稿の執筆にあたって直接的な論拠
とはしておりません)。

追加しておかないといけない点がございますが、
末尾をご参照ください。


追々伸。
さらに自爆と申しますか、墓穴を掘るような
レスポンスをしますと(笑)……

若槻礼次郎が生きた時代の教育制度、特に
東京帝国大学に関する改変について言及して
いない点は、拙稿の弱点です。


追々々伸。
若槻礼次郎の地方自治(知事の任免)に関する
記述をしておきながら、明治期の地方自治制度
に関する記述をしていないのは拙稿の弱点です。


追々々々伸。
「朴烈事件」について詳述を避けたのは、
当時の朝鮮半島政策・外交情勢についても
付記しないと「筆禍」になることが予見可能
だったためです。

追々々々々伸。
「松島事件」について事件の経緯等を
補足説明をしようとするならば、性風俗産業
への言及を避けられません。
筆者の書き方によっては、合法的な範囲で営業が
行われている性風俗産業関係者の皆様への
職業の冒瀆(冒涜)につながる可能性を危惧して
言及を避けました。
この点につきましては、同産業に対する
筆者の無知が原因である(筆者一身の責任で
ある)ことをおことわりしておきます。

追々々々々々伸。
「々」は「おなじ(同じ)」と読みます。
清音の場合には「いささか」を「いさゝか」、
濁音の場合には「さざなみ」を「さゞなみ」、
などと表記することもできます。
いさゝか蛇足になっている点をお詫びします。

追々々々々々々伸。
「々」の数を読み間違うとイケナイ(池ない、
鯉も飼えない)のでコピペした上で
「々」の文字を挿入しました。ごめんなさい。

追々々々々々々々伸。
「コピペ」とは、「コピー&ペースト」
「『コピー』と『貼り付け』」などのことです。


追々々々々々々々々伸。
「コピペしていません」という表現は、
降旗学『シネマde青春』("NBonline")「戯言」
での表現に関する読者コメントを反映しての
記述をきっかけに生まれたものです。


追々々々々々々々々々伸。
「(前置きが)長い長い長い」とメーリングリスト
で書かれましたので(笑)、追伸部分にもって
きました。
最初にこのネタを使ったのは、2009年6月2日
午前6時20分です。


追々々々々々々々々々々伸。
「追伸。」ネタは校長先生書き下ろしのコラム

降旗学園 ちくわ部 部室
 「学園限定新連載の予告編 【校長室】」
            (2009年6月14日付け)

http://manabiya-hokago.blog.so-net.ne.jp/2009-06-14#more

にある
「付記の付記の付記の付記の付記の付記の付記の付記」
の表現方法に関する知的財産権等を侵害している
ものとは認識しておりません。
校長先生は、文書作成ソフトでエラー表示がされる
「『の』の連続」をネタにされているものと筆者は
認識しているためです。


追々々々々々々々々々々々伸。
一連の入力作業でコピペしまくっているのは、
原文(オリジナル表記)の入力ミスを回避するの
が目的です。
したがって、「コピペしない」という校長先生の
執筆姿勢・職人気質を否定するものには該当しない
と認識しています。


追々々々々々々々々々々々々伸。
「コピペしてミスを回避する」などと書くと
「石橋を叩き壊すほど行動力がない」という
不作為責任を問われそうですが、世の中には
仕事にあふれており(後述)、職責を全うする
にあたってはその性質上「石橋を叩き壊すほど
の臆病さと慎重さ」を求められる方もおられると
お察しします。


追々々々々々々々々々々々々々伸。
「世の中には仕事にあふれており」という表現
の元ネタは、校長先生の著書名を参考にさせて
いただきました。

追々々々々々々々々々々々々々々伸。
当コメント欄にはいくつの「々」の文字が
ふりこまれているでしょうか。
お時間のある方は数えてみてください(笑)。


追々々々々々々々々々々々々々々々伸。
社内規約で「mixiの加入・閲覧はOKだが、
書き込みは公私を問わず禁止」されている
方を知っています。
「動きたくても動けない」という立場に
置かれている方もいらっしゃるとお察し
しますが、「追々……々伸」のように
「本文に入れないことで文字数を削減する」
といった裏道を見つけられることを
お祈りしています。


追々々々々々々々々々々々々々々々々伸。
私事ながら、ネット上への書き込みを
自粛している事情をかかえています。
「若槻礼次郎」を拙稿に書くことができた
のは、表向きは「歴史研究」という趣味
と客観的な判断をえられるだろう、という
認識にたっています。

追々々々々々々々々々々々々々々々々々伸。
「追伸。」(最初のもの)は「追々……々伸。」
のように遊び心で書いたものではありません。
校長先生の書き下ろしを念頭におきながら、
「このレスポンス(本文)を通してお伝えする
のは適切でないかもしれないが、何らかの形で
メッセージをお伝えしたい」という思いから、
レスポンス(本文)からはずし、「追伸」で
付記いたしました。
by 020 前世紀 (2009-06-14 14:58) 

045 ch-k てゆーかC★ちさとです


>ぱたやん

「々」を数えようとしたんだ。んでね、両手両足の指が全部埋まるくらいの数までは数えたんだ。だけど、設問が「ふりこまれ」たってゆーのに気付いてさ。

文章中に「々」は「ふりこまれ」ていないよね。「書き込まれ」たり「織り込まれ」たりはしていると思うんだけど。どーだろ?

by 045 ch-k てゆーかC★ちさとです (2009-06-14 15:59) 

020 前世紀

> 045 ch-k てゆーかC★ちさとです 様
     投稿時刻:2009-06-14 15:59

指折り数えてくださいましてありがとう
ございます。ただ……

> 両手両足の指が全部埋まるくらいの数
> までは数えたんだ。

筆者といたしましては、足指を骨折されて
いないか心配です。
骨折まではいかなくとも「足指がつった」
といった責任はおいかねますのでご了承
ください(笑)。

> 文章中に「々」は「ふりこまれ」て
> いないよね。
> 「書き込まれ」たり「織り込まれ」
> たりはしていると思うんだけど。
> どーだろ?

「振込(ふりこみ)」と「織り込み(おりこみ)」
という日常的に使われる言葉ながら、銀行・証券
業界の言葉をもりこんでくださいまして
ありがとうございます。

「々」の数に関するお問い合わせ(ツッコミ)
をいただくのはオリコミズミ……想定の範囲内
ではありましたが、設問の仕方によって
異なってまいります(解法・解答も異なって
まいります)。

一つの答えは最後の「追々……々伸。」の
「々」の字を数えて「数列の問題」として
考える方法です。

最後の同表現は
「追々々々々々々々々々々々々々々々々々伸。」
ですから、「々」は17個。

したがって、「々」の個数を求めるには、

= 1+2+……+16+17
= (1+17)*17/2
= 153 となります(笑)。

追伸。
「= 1+2+……+16+17」という数式を
エクセルを使って解くためには、
セルに数字を入力またはカーソル移動等の
入力作業をしていただいた後でSUM関数
(シグマ記号)をご活用いただくのが
よろしいかと思われます。


追々伸。
「追伸。」部分は他愛のない世間話、
場合によってはネット上で他の方を
愚弄するような書き込みに思われるかも
しれません。
上記の「追伸。」部分の記述は、
ちさと様とお会いした後でのネット上
のやり取り、いわば一種の内輪のやり取り
であることをおことわりしておきます。
by 020 前世紀 (2009-06-14 16:28) 

041 みゃ

> 020 前世紀さま

最近では公文書館のデジタルアーカイブが充実したうえに、遠隔で見ることができて感慨深いものがあります。おかげで気が向いたときにアクセスできる環境があれば簡単に読むことができて嬉しいかぎり。

今回あたった議事は、旧字体さえなんとかできれば読むのは易しい部類と思います。旧字体が取っ付きにくいときには辞書に類するものでひいていけばよいです。辞書は何も諸橋大漢和でないとダメというわけではなく、Macの場合は文字パレットでも読み程度であればひけます。また、正規の練習法ではないのですが、日本国憲法の教科書に出ているような文と、官報号外の憲法の文とを比較するのも手です。今は憲法の原文を公文書館のアーカイブでも読めそうですね。私の場合は某図書館でマイクロフィルムで眺めただけですが……。マイクロフィルムは 1度しか扱ったことがないけれど、それを読むリーダーは白犬です。あのユーザインタフェースは、PCでは今のところ見たことがありません。

閑話休題。

041 みゃ と そあら/みゃ は同一人物です。当人が言うので間違いありません。

どの観点から見るかによって「一次資料」は変わると思うのです。若槻の心の有り様を中心に据えるのであれば前世紀さまの挙げた『古風庵回顧録』もその一つとなろうと思いますが、昭和初期の恐慌といった出来事を題材に取るのであれば議事録を当たるのがスジ。加えて時代背景もちゃんと把握しようとしたら、当時の新聞、たとえば大阪毎日、大阪朝日あたりも当たった方がいいんでしょうけど。でも、主題をどこに置くかですよねぇ。悩む。盆暗だし、私。
by 041 みゃ (2009-06-15 00:16) 

020 前世紀

> 041 みゃ 様
投稿時刻:2009-06-15 00:16

> 最近では公文書館のデジタルアーカイブ
> が充実したうえに、遠隔で見ることが
> できて感慨深いものがあります。

これは全く同感です。
いわゆる「グーグル図書館」に関しては
諸説あり、個人的にも著作権等の問題が
明確になっていないと認識しています。

ただ、「公文書」に関しては異論が
ありません。福田前首相(現時点)で
議論された懸案事項の一つですが、
「公文書の電子化」については賛成
です。

漢字の旧字体に関してですが、

> 正規の練習法ではないのですが、
> 日本国憲法の教科書に出ているような文と、
> 官報号外の憲法の文とを比較するのも手です。

若槻礼次郎『古風庵回顧録』を読む際、
041 みゃ 様 が書かれているのと
似たような方法で「解読」していました。

「?」と思うような字が登場してきた
際には前後の文脈や固有名詞などで
類推していきました。
『古風庵回顧録』を読むにあたって
辞書を一度もひいていないのは、
実は実話……PCの「辞書ツール」で
「こふうあんかいころく」を登録
しましたが(笑)。

「一次資料」に関しても鋭いコメントを
ありがとうございます。

> 昭和初期の恐慌といった出来事を題材
> に取るのであれば議事録を当たるのが
> スジ。加えて時代背景もちゃんと把握
> しようとしたら、当時の新聞、たとえば
> 大阪毎日、大阪朝日あたりも当たった方
> がいいんでしょうけど。

「大阪毎日」「大阪朝日」と書かれる
あたりが卓見ですね。
城山三郎『男子の本懐』などにも
引用などで登場しますが、多面的な
書き方に挑戦しようとすれば、どの辺り
で区切りを置くのか悩ましいところでは
あります。

拙稿では若槻礼次郎『古風庵回顧録』
に限定しましたが(明記できませんが、
資料的価値が高いとされる文献を
割愛したのはここだけの話。笑)、
桂太郎・西園寺・加藤高明・浜口・
井上・高橋是清……調べないといけない
と感じた人物はたくさんいます。

大学時代に書庫の奥の方で資料を調べた
のが懐かしいです。
by 020 前世紀 (2009-06-15 05:39) 

014けんづる

ぱらまたん。米されてる皆様。

えー。。。。
読みたくて仕方ないのですが、読む時間がありません。
読めるようになったら読んでまたきます。

とりあえず生きてる証明だけしに来ました。(ヲイ
by 014けんづる (2009-06-15 08:46) 

045 ch-k てゆーかC★ちさとです


>ぱたやん

おーっ! Σ(←シグマ) なつかしー響きだ!

んじゃ、お返しに、Λ(←ラムダ)でどーよ?

そこでキミが言うべきセリフはこうだよ→「ぎゃらん!」(←ぎゃふんじゃないよ、似てるけど)


ちょっとむずかしかったかな?

ヒント:同じころ、キヨシローの歌をバックにエリマキトカゲが疾走してるCMがあったんだけど、その頃キミは赤ちゃんだったかもしれないね。まあ、とりあえずミ○ビシ見てからね!

by 045 ch-k てゆーかC★ちさとです (2009-06-15 08:58) 

020 前世紀

> by 014けんづる 様
 投稿時刻:2009-06-15 08:46

ふりそでの
あうもあわぬも
他生の縁
米子来たらば
松江は近し

振袖あうも他生(多少)の縁と
申します。お会いできるかどうかは
神のみぞ知ることですが、米(コメント)
を下さったのですから、米子から
松江までは近いのでお会いできますよ。
まつて(松て)います。

<解題>
若槻礼次郎は松江の出身です。
若槻の自伝『古風庵回顧録』によると
故郷を出て上京するまでは難路をきわめま
したが、それは米子から東京までの行路
のことだったそうです。
拙稿では若槻礼次郎を取り上げましたが、
時間のある時に気楽にどうぞ。
by 020 前世紀 (2009-06-15 18:03) 

020 前世紀

> 045 ch-k てゆーかC★ちさとです 様
投稿時刻:2009-06-15 08:58

φ!……μ。。。
ωθρχ?
γβ(爆)! 
……▼▼▼でΔ?笑。

φ!(ファイ!)……μ(みゅー)。。。
ωθρχ(オメガ・シータ・ロー・カイ?、
俺が知ったことかい?)?
γβ(ガンマ・ベータ、アカンベー)。
……▼▼▼で△?笑。(▼▼▼デルタ?、三菱ですか?)


<解題>
ハイ!……と、答えたものの、うーーーむ。
(私が生まれた頃のCMなんて)知らねーよ。
アカンベーだ!(爆)
……ヒントは三菱グループの社章ですか?

追伸。
ギリシア文字を通したコメントを頂戴しました
ので、的確なレスポンスを返すよりも
ギリシア文字を使ったお返事でボケることが
礼儀にかなうと判断しました。

追々伸。
ギリシア文字が「文字化け」せずに表示される
か不安だったため、別々のコメント欄を
利用しました。
by 020 前世紀 (2009-06-15 18:04) 

045 ch-k てゆーかC★ちさとです

>ぱたやん!

やるやんけ(笑)。デルタってくるところのビミョーな外しっぷりがナイスなランチア・デルタ・インテグラーレ。←走る(赤い)弁当箱!

疾走するエリマキトカゲ。←'80年代に免許とってクルマに乗り始めた僕らの年代には忘れられないCMのいくつかあるうちのひとつです。

キヨシローが出てたのは三菱ミラージュ「ベイビー逃げるんだ!」
あまりに懐かし過ぎてYouTubeから拾ってきちゃいました(あうさん、泣くところですよ!)。
http://www.youtube.com/watch?v=dB9xNrel_S8&feature=related

Σ(シグマ)とΛ(ラムダ)は同じく三菱のギャランてゆークルマでΣが4ドアセダンでΛが2ドアクーペだったと思います。

って言ってもわからないよね。でも、このやりとりがイイのだ。

by 045 ch-k てゆーかC★ちさとです (2009-06-15 18:25) 

020 前世紀

> 045 ch-k てゆーかC★ちさとです 様
 投稿時刻:2009-06-15 18:25


> って言ってもわからないよね。
> でも、このやりとりがイイのだ。

わかりません(笑)。
私が普通自動車運転免許をとった
のは2000年5月です。
免許はMT(ミッション)ですが、
実態はAT(オートマ)限定です。

車を運転する機会はあまりありませんが、
滅多にない機会のために「運転用の眼鏡」
まで持っていることから考えると、私も
意外と運転にハマル可能性があるかもしれ
ませんね。

しかし、まさかこう切り返されるとは……。
座布団1枚献上!
by 020 前世紀 (2009-06-16 06:21) 

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